ソフトマター
ソフトマターとは
- 高分子
- コロイド
- ゾル(流動性がある)
- ゲル(流動性がない)
- 液晶
- 結晶
- スメチック液晶
- ネマチック液晶
- 等方性液体
- 界面活性剤
- ミセル
動特性
- 非線形
- 小さな外力でも非線形な応答をする
- 非平衡性
- 緩和時間が長い
溶液
溶質が溶媒中に 均一に 溶けている液体
- 温度 \(T\)
- 圧力 \(P\)
- 体積 \(V\)
- 溶質・溶媒の
- 分子数 \(N_P\) \(N_S\)
- 分子量 \(m_P\) \(m_S\)
- 質量 \(m_PN_P\) \(m_SN_S\)
- 全質量 \(M=m_PN_P+m_SN_S\)
- 密度 \(\rho=M/V\)
濃度
重量濃度
\[ c=\frac{m_PN_P}{V} \]
数密度
\[ n=\frac{N_P}{V} \]
重量分率
\[ \phi=\frac{m_PN_P}{M}=\frac{m_PN_P}{m_PN_P+M_SN_S} \]
自由エネルギー
\[ G(N_P,N_S,T,P) \]
ギブス自由エネルギーは示量変数なので
\[ G(N_P,N_S,T,P)=Mg(\phi,T,P) \]
単位質量あたりの自由エネルギー \(g\)
単位体積あたりの自由エネルギー
\[ f(c,T,P)=\rho g(\phi,T,P) \]
溶液はほとんど非圧縮なので \(\rho=\mathrm{Const}\) となるので \(g\) に成り立つことが \(f\) にも成り立つ
化学ポテンシャル
\[ \begin{aligned} \mu_P &=\frac{\partial G}{\partial N_P}&=&\frac{\partial M}{\partial N_P}g+M\frac{\partial g}{\partial \phi}\frac{\partial \phi}{\partial N_P}&=&m_P\{g+\phi g'\} \\ \mu_S &=\frac{\partial G}{\partial N_S}&=&\frac{\partial M}{\partial N_S}g+M\frac{\partial g}{\partial \phi}\frac{\partial \phi}{\partial N_S}&=&m_S\{g+(1-\phi) g'\} \\ \end{aligned} \]
溶液の混合
\((M_1,\phi_1)\) と \((M_2,\phi_2)\) を混合比 \(x=\frac{M_1}{M_1+M_2}\) で混合して一様な溶液 \((M,\phi)\) ができた.このとき \(g\) は以下の不等式が要請される.
\[ \begin{aligned} M_1g(\phi_1) + M_2g(\phi_2) &\geq Mg(\phi) \\ 混合前の自由エネルギー &\geq 混合後の自由エネルギー \end{aligned} \]
混合後の濃度は混合比を用いて,
\[ \phi=x\phi_1+(1-x)\phi_2 \]
なので,\(\phi_1<\phi<\phi_2\) で \(g(\phi)\) は下に凸.
上に凸な部分がある場合,混合しても均一に混ざらず,相分離する.
相分離
溶液 \((M,\phi)\) が \(\phi_1<\phi<\phi_2\) に相分離しているとき,それぞれの相の質量は,
\[ M_1 = \frac{\phi_2-\phi}{\phi_2-\phi_1}M \quad M_2 = \frac{\phi-\phi_1}{\phi_2-\phi_1}M \]
溶液の質量保存 \(M=M_1+M_2\)
溶質の質量保存 \(M\phi=M_1\phi_1+M_2\phi_2\)
浸透圧
熱力学的力
全体の自由エネルギー \(G_{TOT}\)
半透膜を押して溶液の体積を \(dV\) 変化させる仕事は \(\Pi dv\) なので
\[ \Pi = \frac{\partial G_{TOT}(V)}{\partial V} \]
格子模型
\[ \begin{aligned} \ln W &= \ln N_{tot}! - \ln N_P! - \ln N_S! \\ &= N_{tot} \ln N_{tot} - N_{tot} - N_P \ln N_P + N_P - N_S \ln N_S + N_S \\ &= N_{tot} \ln N_{tot} - N_P \ln N_P - N_S \ln N_S \end{aligned} \]
\[ N_P=N_{tot}\phi,\quad N_S=N_{tot}(1-\phi) \]
を代入して,
\[ \begin{aligned} \ln W &= N_{tot} \ln N_{tot} - N_{tot}\phi \ln N_{tot}\phi - N_{tot}(1-\phi) \ln N_{tot}(1-\phi) \\ &= N_{tot} (\ln N_{tot} - \phi \ln N_{tot} - \phi \ln \phi - (1-\phi) \ln N_{tot} - (1-\phi) \ln(1-\phi)) \\ &= N_{tot} ( - \phi \ln \phi - (1-\phi) \ln(1-\phi)) \end{aligned} \]
よって
\[ -k_BT\ln W = k_B T N_{tot} ( \phi \ln \phi + (1-\phi) \ln(1-\phi)) \]