確率論
\[ \newcommand{\bs}{\backslash} \newcommand{\R}{\mathbb{R}} \newcommand{\N}{\mathbb{N}} \newcommand{\bF}{\mathbb{F}} \newcommand{\O}{\Omega} \newcommand{\F}{\mathcal{F}} \newcommand{\A}{\mathcal{A}} \newcommand{\B}{\mathcal{B}} \newcommand{\G}{\mathcal{G}} \]
確率空間
測度空間 \((\O,\F,P)\) が \(P(\O)=1\) を満たすとき,確率空間という.
確率変数
\(X:\O\rightarrow\R\) が確率変数であるとは, \(X\) が \(\F\) -可測 であること
確率変数の\(P\)に関する積分を期待値
\[ E[X] = \int X(\omega) dP(\omega) \]
また \(A\in\F\) について
\[ E[X,A] = E[X1_A] \]
確率変数の加法族
\(\O\) 上の σ 加法族 \(\A\) が \(\A \subset \F\) となるとき部分 σ 加法族という
確率変数 \(X\) が \(\A\) -可測 とは,任意の \(A\in\B(\R)\) に対して \(X^{-1}(A) \in \A\)
確率変数に対して
\[ \sigma(X) = \{X^{-1}(A)|A\in\B(\R)\} \]
独立
部分 σ 加法族の列 \(\A_n\) が独立であるとは
\[ \forall n \quad \forall A_k\in\A_k \quad P(A_1 \cap \cdots A_n) = P(A_1)\cdots P(A_n) \]
確立変数 \(X_n\) が独立であるとは, \(\sigma(X_n)\) が独立であること
マルチンゲール理論
条件付期待値
\(\G\) を部分 σ 加法族とすると
- \(\G\) 可測
- \(\forall \A\in\G \quad E[X,A]=E[Y,A]\)
\(Y\) を \(X\) の \(\G\) の元での条件付き期待値といい, \(E[X|\G]\) と書く.
また同様に \(Y'\) も上の条件を満たすとき,\(Y=Y' a.s.\)
フィルトレーション
部分 σ 加法族の列 \(\mathbb{F}=(\F_n)_{n\in\N}\) がフィルトレーションであるとは,
\[ \forall n \quad \F_n\subset\F_{n+1} \]
確率変数の列を確率過程と呼ぶ.
マルチンゲール
フィルトレーション \(\bF\) に対して,確率過程 \(X\) が \(\bF\) -マルチンゲールであるとは
- \(X_n\in L^1\)
- \(X_n\) は \(\F_n\)-可測
- \(E[X_{n+1}|\F_n] = X_n a.s.\)